本好き60代が読んだ本

海外小説、ノンフィクション、科学、歴史など読んだ本の感想です。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『アムンセンとスコット』 本多勝一

『アムンセンとスコット』 本多勝一 朝日文庫 『人類初の南極越冬船 ベルジカ号の記録』、『世界最悪の旅』を読んで、アムンセンのことを知りたくなった。でもなぜか、アムンセンが達成した南極点一番乗りについて書いた本が見当たらなかった。そこで、アム…

『氷壁』 井上靖

『氷壁』 井上靖 新潮文庫 そうきたかー。まさかのラストに絶句、これが小説だよね。 いやおもしろかった。 最初は昭和の香りがプンプンしてちょっと・・・と思ったけど、それさえもクセになるくらいぐいぐい引き込まれた。 現実にあったナイロンザイル事件…

『世界最悪の旅』 アプスレイ・チェリー=ガラード

『世界最悪の旅』 アプスレイ・チェリー=ガラード 加納一郎訳 河出書房新社 『人類初の南極越冬船 ベルジカ号の記録』からの『世界最悪の旅』。冒険ものが読みたくなった。 著者のいう「世界最悪の旅」は、スコット隊の南極への遠征そのものではなく、著者…

『患者が知らない開業医の本音』 松永正訓

『患者が知らない開業医の本音』 松永正訓 新潮新書 書評サイトHONZでレビューを見て購入、サクッと読めた。 勤務医から開業医へ転身した著者。理由は自身の病気から。医者でも病気になるし、ワークライフバランスは大事よね。勤務医は激務らしい。開業医の…

『人類初の南極越冬船 ベルジカ号の記録』 ジュリアン・サンクトン

『人類初の南極越冬船 ベルジカ号の記録』 ジュリアン・サンクトン 越智正子訳 パンローリング おもしろかった。というか、とても興味深い本だった。 冒険もの探検ものは初めて読んだのだけど、翻訳がすばらしいせいか著者日本人だっけ?と思うくらい最後ま…

『タタール人の砂漠』 ブッツァーティ

『タタール人の砂漠』 ブッツァーティ 脇功訳 岩波文庫 岩波文庫というとお堅いイメージがあって敬遠しがちだけど、本作はかなり読みやすい。 それに、岩波文庫を読むたび思うのだけど、解説がいい。読後の振り返りに参考になることがギュッと詰まっている。…

『未知なる人体への旅』 ジョナサン・ライスマン

『未知なる人体への旅』 ジョナサン・ライスマン 羽田詩津子訳 NHK出版 著者のジョナサン・ライスマンは、大学で数学と哲学を学んだ後ロシアを旅し、その後医科大学に入学、内科・小児科の医師となった。北極圏、南極、ネパールの高地、アメリカ先住民居留地…